東京都が個人宅の太陽光発電システム設置の義務化や、電気代の高騰の影響から、だれもが一度くらいは自宅の「太陽光発電システムの設置」を考えたことがあるのではないでしょうか?
しかし実際に設置するとなると、
「費用に対して元が取れるのか?」
「メンテナンスや点検などで将来的にも費用がかさむのではないか?」
「本当に思った通りに電気代の節約につながるのか?」
「訪問販売などで、高額商品を売りつけられたなどのうわさを聞くが大丈夫か?」
など、次々と心配や疑問が浮かび、結局設置を諦めてしまう人も多くいます。
太陽光発電システムは、ただシステムを購入するだけでなく、設置準備、メンテナンス、保証、また補助金や売電など購入する前に知っておくべき情報が大量にあります。
この記事では、設置前に知っておきたい手順・費用、契約・制度などを、全部まとめて、わかりやすく時系列で整理しました。
この記事を読むことで、太陽光発電設置のいろいろな疑問をパッと手早く解決することができますよ。
ただし「あなたのお宅に太陽光発電を付けると、どのくらい得するのか?」は、販売代理店で設置シミュレーションをして、計算をしてもらわなければわかりません。
販売代理店では、見積もりや設置可能かどうかの相談には無料でのってもらえます。
最近では、いくつかの販売店で「比較見積もり」をして、一番自分の家に合った販売店と契約する家庭が増えているため、相談後にしつこく勧誘されることも少なくなっています。
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太陽光発電は新築VS後付けのどちらで設置する?
太陽光発電を導入する際、まず重要なのが「新築で設置するか」「すでにある家に後付けするか」です。
結論からいうと、新築で付けてしまった方が、メリットが多く、費用も割安になりやすいです。
ただし、後付けでメリットがないわけではないです。とくに家を建てるときには、太陽光システム以外にも必要な設備・お金がたくさんありますので、新築のときに無理をせず、後から設置するという人もいます。
新築での太陽光設置は「コスト効率」と「デザイン性」がよい
新築時に太陽光発電を設置する最大のメリットは、建物の設計段階からパネルの配置を考えられる点です。
屋根の角度や方位を発電効率に合わせて調整でき、見た目にも自然に仕上がります。
配線やパワーコンディショナーの設置位置を最初から組み込めるため、施工がスムーズで工事費も抑えやすくなります。
建築費に太陽光発電の設備費を含めることで住宅ローンに組み込めるケースも多く、初期費用の負担を軽減できる点も魅力です。
ただし、ハウスメーカーが提携する施工業者に限定される場合もあり、自由にメーカーを選べない可能性がある点には注意が必要です。
合わせて読みたい記事:新築で太陽光発電を設置するメリットは?将来の電気代高騰に備えよう
後付けは「自由度」「コスト比較」が魅力
一方、すでに建っている住宅に後付けする場合は、メーカーや施工業者を自由に選べるのが大きな利点です。
見積もりを複数取り、価格や性能を比較しながら検討できるため、コストパフォーマンスを追求しやすくなります。
また、実際の電気使用量をもとに最適な容量を設計できるため、過不足のないプランを立てられるのも強みです。
ただし、足場の設置や配線工事などの追加作業が発生する分、工事費は新築よりも高くなる傾向があります。
また、屋根の劣化や形状によっては補修や葺き替えが必要になる場合もあるため、事前の現地調査をしっかり行うことが重要です。

新築での設置は予算に余裕がある人や住宅ローンに組み込みたい人、
後付けは、既存住宅の状態を見ながら柔軟に検討したい人、
予算や補助金制度を活用したい人に適しています。
新築と後付けのそれぞれのメリットは以下の記事でされに詳しく解説しています。
合わせて読みたい記事:太陽光パネルは後付けでもお得!既築住宅への導入Q&A10選
合わせて読みたい記事:太陽光発電で屋根が傷むはウソ?!導入前に知っておきたいパネル設置の知識
太陽光発電システムの購入・リース・PPAを比較
太陽光システムを設置するとなると、通常100~200万円以上かかりますが、「リース」や「PPA(電力販売契約)」を利用すれば、初期費用0円でも太陽光システムの設置が可能です。
太陽光発電の契約方式には、「購入」「リース」「PPA(電力販売契約)」の3種類があります。
- 購入:機器の所有権がすべて自分にあり、売電収入も全額受け取れるリスト
- リース:設置費用をリース会社が負担し、利用者は月々の使用料を支払い。契約期間終了後に機器を買い取るか撤去するかを選択リスト
- PPA:発電設備を第三者が所有し、利用者は発電した電気を「買う」契約形態で、初期費用がかからない
合わせて読みたい記事: 太陽光発電のリースとは?レンタル・PPA(電力販売契約)との違い
リース・PPAは初期費用を抑えたい向け
初期投資をできるだけ抑えたい場合や購入予算はないけれども太陽光パネルを設置したい場合、「0円ソーラー」や「リース契約」を利用できます。
- 導入時の負担が少ないが、契約期間や支払い総額を考えると、最終的なコストは購入より高くなることもある。
- 契約満了時にパネルを自分のものにできるかどうか、発電量が予定より下回った場合の対応など、細かな条件を確認しておく必要があります。
- 途中で解約できないケースが多く、転居や建て替えを予定している人は慎重な判断が必要
- 途中で解約できないケースが多く、転居や建て替えを予定している人は慎重な判断が必要
「とりあえず設置してみよう」という判断ではなく、長期的な電気代の削減効果も考える必要があります。どちらがお得なのかは、販売代理店でシミュレーションをしてもらうことでわかりますよ。
合わせて読みたい記事:0円ソーラーって?購入とのメリット・デメリットを徹底比較
合わせて読みたい記事:【重要】太陽光パネルを初期費用ゼロはお得?契約前の注意点は?
実際に0円で太陽光システムを導入した人の声
実際に「初期費用0円」で導入した家庭にインタビューを行い、設置後の感想を聞いてきました。
《神奈川県・海老名市のご夫婦・Y様の声》
【お客様の声】初期費用0円で念願の太陽光パネルを設置できました
《神奈川県・横浜市のご家族・T様の声》
【お客様の声】住宅ローンがあっても太陽光パネルを設置できました!
《神奈川県・厚木市のご家族・K様の声》



それぞれの家庭がいろんな理由で太陽光をはじめているのね
太陽光発電システムのメンテナンスと保証
太陽光発電システムは設置後20年以上使うのが一般的です。その間に、定期的な点検やクリーニング、また万一設備が壊れた場合の保証なども、購入前に知っておかなくてはなりません。
メンテナンス費用と頻度の目安
太陽光パネルの点検は、一般的に4〜5年に一度のペースで行うのが理想とされています。
主な内容は、発電量の確認、パワーコンディショナーや配線のチェック、固定金具の緩み確認などです。
業者に依頼する場合、1回あたりの費用は数万円程度が目安ですが、メーカー保証や販売店の保守契約に含まれていることもあります。
「メンテナンスは不要」という情報を見かけることもありますが、汚れや部品の劣化を放置すると発電効率が落ち、結果的に損をすることになります。
定期点検は、発電量を安定させるための必要コストと考えるのが賢明です。
合わせて読みたい記事:太陽光パネルのメンテナンス・購入前に知っておきたい費用・頻度
雨漏りや屋根トラブルへの対策
太陽光パネルの設置で心配されることの一つが雨漏りです。
正しく施工されていれば問題はありませんが、施工ミスや屋根材の劣化があると、雨水が入り込むリスクがあります。また設置前には、屋根の状態を確認し、必要に応じて補修してから施工する必要があります。保証の中に「雨漏り保証」が含まれていることもあるので、確認しておきましょう。
合わせて読みたい記事:太陽光パネルは雨漏りの原因?不安を解消する5つの対策|保証も紹介
メーカー保証と施工保証の違い
太陽光発電の保証は大きく分けて「メーカー保証」と「施工保証」の2種類があります。
メーカー保証は、パネルやパワーコンディショナーなどの機器そのものに対するもので、出力保証や製品保証が含まれます。
一方、施工保証は工事の不備や配線ミスなど、人為的なトラブルに対応するものです。
メーカー保証は10〜25年、施工保証は10年前後が一般的ですが、業者によって範囲や条件は異なります。
修理費が高額の自己負担にならないためも、購入時にどこまで保証されているのかしっかり確認しておきましょう。
合わせて読みたい記事:太陽光パネルの保証期間は?買う前に知りたいメーカーごとの違い
屋根と業者選びの重要性
屋根の形状や劣化具合によって、設置工事の難易度やリスクは大きく変わります。そのため、信頼できる施工業者を選ぶことが最も重要です。
特に近年は人手不足の影響で、経験の浅い職人が工事を担当するケースも増えています。
価格だけで業者を選ばず、施工実績や資格保有者の有無、アフターフォロー体制を確認しましょう。
丁寧な現地調査と明確な見積書を出してくれる業者を選ぶことが、長期的な安心につながります。
合わせて読みたい記事:太陽光発電の設置業者は人手不足!安心して依頼できる業者の見つけ方
合わせて読みたい記事:【必見】太陽光発電のトラブルを避けたい人が購入前に知っておくべきこと
太陽光発電システムの関連機器
太陽光発電の発電量を最大限に活かすには、蓄電池やエコキュート、スマートハウスなどの関連機器を組み合わせるのが効果的です。近年では自宅で発電をしても買取の価格が下がってしまったり、また電力会社から購入する電気代自体が高くなっています。そこで、自宅で発電した電気をなるべくたくさん自宅で使い切ること(自家消費)が重要視されています。
ここでは、注目度の高い機器と導入のポイントを紹介します。
蓄電池
蓄電池は、その名の通り「電気を貯める設備」です。蓄電池がない場合、自宅の太陽光パネルで発電した電気は、「垂れ流し」状態になります。そのため発電のできない夜間は、太陽光発電システムのない家庭と同様に電気を購入する必要があります。
蓄電池があれば、昼間に発電した電気を夜間に利用したり、停電の際にも蓄電池内の電気を利用することができます。
太陽光システムをせっかくつけるなら、蓄電池をつけて発電した電気を最大限に活用するのがベストです。しかし、蓄電池自体も、太陽光パネルと同等に高額なため、最初は蓄電池なしでスタートというお宅もいます。
現在は東京都をはじめ蓄電池の設置専用の補助金制度もあるため、購入が比較的しやすくなっています。
合わせて読みたい記事:蓄電池の後付けが急増|購入前に知っておくだけで損しない方法
エコキュート
昼間に発電した電力を蓄電池に貯め、夜間に給湯や家電に使うことで、電気の自給自足率を高められます。特にエコキュートと蓄電池を併用すると、電気代のピーク時間帯を避けて運用でき、光熱費を20〜30%削減できるケースもあります。
初期費用は上がりますが、こちらも国や自治体の補助金対象になることが多く、長期的にはコストを回収しやすい組み合わせです。
導入の際は、蓄電容量とエコキュートの消費電力量を確認し、バランスの取れた設計にしましょう。
合わせて読みたい記事:エコキュートと蓄電池は両方必要?併用のメリット・購入の順番を解説
スマートハウス・HEMS
太陽光や蓄電池、家電を連携させて管理できるスマートハウスの導入が進んでいます。
HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)を利用することで、発電量と使用量をリアルタイムに確認でき、無駄な電力を削減できます。
外出先からスマートフォンで家電を操作できるタイプも増えており、節電と快適性の両立が可能です。
初期投資は必要ですが、電力最適化の流れは今後さらに進むと予想されており、太陽光を導入する家庭にとって次のステップといえます。
合わせて読みたい記事:スマートハウスはメリットあり!太陽光発電と合わせた住宅設計を紹介
合わせて読みたい記事:太陽光パネルにはHEMS(ヘムス)がおすすめ|電気の自動最適化
ZEH(ゼッチ)住宅で「使うより創る」暮らしへ
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)は、消費するエネルギーを太陽光発電などで相殺し、年間のエネルギー消費を実質ゼロにする住宅です。
太陽光+蓄電池+高断熱構造の組み合わせで構成され、省エネ性能の高い住宅として注目されています。
ZEH住宅は国の補助金制度も充実しており、導入によって光熱費削減だけでなく住宅価値の維持にもつながります。
新築時はもちろん、既存住宅でもリフォームで対応できるため、今後の住宅トレンドとしても有望です。
合わせて読みたい記事:ZEH(ゼッチ)にデメリットはある?太陽光と併用するメリット
太陽光発電システムの費用・見積もり
太陽光発電の導入を検討する際、まず気になるのが費用面です。
ここでは、2025年時点の設置相場と、見積もりで失敗しないための基本を簡潔にまとめます。
太陽光発電の設置費用の目安と費用を左右する要素
一般的な住宅用太陽光発電の設置費用は、2025年時点で150〜200万円前後が目安です。
この金額には、パネル、パワーコンディショナー、架台、設置工事などが含まれます。
1kWあたりの単価は25〜30万円前後で、かつて主流だった40万円台から大幅に下がっています。
これは技術の進歩と普及拡大によるもので、より多くの家庭が導入しやすい環境になっています。
費用は、屋根の形状や設置容量、メーカーによって変動します。
また、モジュールの種類(単結晶か多結晶か)、蓄電池の有無、モニターシステムなどオプション機器の選択によっても金額は上下します。 パネル・工事費・保証費などの内訳を明確にし、合計金額の根拠を確認しておくことが大切です。価格だけでなく、保証期間やアフターサポートまで含めた「総コスト」で判断するのが、後悔しない選び方です。



見積もり書の中に「工事一式」とだけ記載されている会社は注意です。他の会社と比較してみましょう。
合わせて読みたい記事:
【2025版】太陽光発電・設置費用の相場は?適正な見積りとは?
トラブルを防ぐ見積もり比較と業者選びのコツ
太陽光発電のトラブルの多くは、「見積もり内容を十分に理解せず契約してしまった」ことが原因です。
比較見積もりでは、単純な金額の安さでだけではなく「説明の丁寧さ」「保証内容」「施工体制」を基準に選びましょう。
見積もりは3社以上を比較するのが理想です。特に、あまりに安い見積もりには注意が必要で、下請け施工や保証が不十分なケースが多く見られます。
また、「今契約すれば補助金がもらえる」など、購入を急かす営業トークにも注意が必要です。補助金には確かに決められた人数制限があり、自治体によって「先着順」の場合もありますが、最近では「抽選」が主流です。強引な勧誘や説明によって、十分な確認の時間を持てないままに契約してしまうとトラブルに繋がりかねません。



太陽光発電は長期的に使う設備だからこそ、価格よりも信頼を優先する姿勢が重要です。
合わせて読みたい記事:
太陽光発電の見積もり|本当にあったヤバい事例を3つ公開・対処法も
太陽光発システムの補助金・自治体制度
ここまでの説明で太陽光発電は高額なうえ「メンテナンス等の費用も考えると元が取れないのでは?」思ったのではないでしょうか?
ここで忘れてはいけないのが、補助金の存在です。東京都の場合ですが、2025年現在、太陽光や蓄電池を設置した場合に、数10-100万円単位の補助金を受けられることがあります。
太陽光の購入について調べていて「補助金000万円」という広告を見かけたという人もいるでしょう。
東京都の場合ですが、2025年までのここ数年の実績では、実際に補助金が100万円~300万円程度の補助金がおりたケースもあります。
どの家庭でも100%必ず補助金がもらえるわけではありませんが、補助金スキームがある今は太陽光や蓄電池の設置を検討するのにベストなタイミングです。
補助金の条件や計算方法については以下の記事で詳しく紹介しています。
合わせて読みたい記事:
【2025版】太陽光発電の設置費用に補助金を活用する手順を解説
自治体の補助金例:
【江戸川区】太陽光・蓄電池の補助金情報|令和7年度2025年4月から
【中野区】太陽光・蓄電池の補助金情報|令和7年度2025年4月から
【埼玉県】太陽光・蓄電池の補助金情報|令和7年度2025年4月から
まとめ:太陽光発電のメリット・デメリット
ここまで、太陽光発電の設置手順、契約方法、費用、仕組みや費用、設置方法、補助金制度などを紹介してきました。
これを踏まえて、太陽光発電のメリット・デメリットを最後に整理してみました。
- 発電した電力を自宅で使う「自家消費型」で、電気代を削減
- 災害時や停電時にも電気が使える
- 再生可能エネルギーでCO₂排出削減に貢献
- 補助金がもらえることがある
- 売電収入が入る
- 設置費用は150〜200万円前後かかる、投資回収までに時間が必要
- メンテナンスや機器交換のコストが必要
- 悪質な営業や不明確な契約条件によるトラブル
合わせて読みたい記事:
【結論】太陽光発電のメリット、デメリット一覧
合わせて読みたい記事:
太陽光パネルは本当にメリットある?家計・環境へのプラス効果を検証



太陽光発電は、電気代の節約や環境貢献、災害対策など、目的に応じて価値が変わる設備です。
導入を成功させるには、「どのくらい節約したいのか」「どんな使い方をしたいのか」を明確にしておくことが重要です。
設備の性能だけでなく、目的と期待を正しく設定することで、満足度の高い導入が実現します。
家計・環境・安心の3つを軸に、自分の暮らしに合ったプランを選びましょう。
太陽光発電は、家庭ごとに発電量や費用対効果が大きく異なります。
屋根の向きや日照条件、使用電力量をもとに、複数社から見積もりを取ることで、最適なプランが見えてきます。
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